ポスコロSIP大学院リーグ企画「プレゼンばとる in Kochi 2025」(兼第9回ヘルスケアイノベーションコースオフィシャルミーティング)(7月26日開催)開催報告

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開催日程

開催日:2025年7月26日(土)
開催時間:10:30~16:40
開催形式:ハイブリット形式(対面+オンライン)
主催:高知大学大学院医科学専攻ヘルスケアイノベーションコース
共催:北陸先端科学技術大学院大学
対面会場:高知大学医学部 実習棟3階 (〒783-8505 高知県南国市岡豊町小蓮)
参加者数:33名(現地参加17名、オンライン参加16名)
オンデマンド申込数:6名

開催報告

 高知大学医学部にて「プレゼンばとる in Kochi 2025」を開催いたしました。本イベントは、ポストコロナ社会における大学院教育の新しいスタイルを模索する「ポスコロSIP大学院リーグ」の一環として実施されたものです。
 本企画では、大学教職員および大学院生が自らの専門分野の魅力や研究成果を、異分野の人々や一般の方々に対して「100秒」でわかりやすく伝えることに挑戦しました。
 対戦形式は、予選リーグと決勝リーグから構成され、各対戦は1対1のバトル形式で行いました。審査は、4名の審査員による採点と、会場およびWeb参加者による採点を統計処理し、得られた総合得点により勝敗が決定されました。
 また、今回は「第9回ヘルスケアイノベーションコース・オフィシャルミーティング」を兼ねており、特別講演として北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の小泉 周教授をお招きし、ご講演をいただきました。

予選リーグ
 今回の出場者は、JAISTから3名、宇都宮大学から3名、高知大学医学部から3名の計9名でした。予選は総当たり戦形式で行い、参加者を3つのブロックに分け、それぞれ2名が連続して100秒ずつプレゼンテーションを行いました。その直後に採点をし、獲得点数により勝敗を決しました。
 各ブロックの1位の計3名が決勝リーグに進出しました。プレゼンターの皆さんは、限られた時間の中で研究の魅力や社会的意義を真剣に伝えようと取り組まれており、その姿は非常に印象的でした。初戦ではやや緊張も見られましたが、回を重ねるごとに落ち着きを増し、100秒の中で伝える技術が洗練されていく様子が感じられました。
 審査員の皆様からは、的確かつ温かみのある講評を頂戴し、発表者にとって大きな励みとなるとともに、貴重な学びの機会となりました。予選リーグの結果は以下のとおりです。

決勝リーグ
 午後からは、予選を勝ち抜いた3名による決勝リーグを実施いたしました。こちらもリーグ戦形式で行い、各出場者が1対1で対戦しました。
 審査結果は非常に僅差で、発表内容・プレゼンテーション力ともに予選以上に洗練されており、短時間での成長が感じられました。最終的に順位は決定されましたが、いずれも甲乙つけがたい優れた発表内容でした。決勝リーグの結果は以下とおりです。

特別講演
 予選リーグ終了後に昼休憩を挟み、特別講演としてJAIST 副学長の小泉 周先生をお迎えし、「本物の博士育成をめざして - 知識科学と社会リテラシー -」と題するご講演をいただきました。
 現代社会において、博士課程で育成される人材には、専門知識の深さだけでなく、社会との接点を持ち、知識を還元・応用する力が求められています。
 小泉先生は、知識科学の視点から、知識の構造化・共有・活用の方法に加え、社会的文脈の理解、倫理観、コミュニケーション能力といった「社会リテラシー」の重要性について語られました。
 つまり、「本物の博士」とは知識を持つだけでなく、社会の中でそれを使いこなす力(コンピテンシー)を備えた存在であるというメッセージは、参加者一同に強い印象を残しました。非常に示唆に富み、有意義なご講演でした。

JAIST 小泉先生

審査員の皆様
(左から タムラデザイン 田村様、JAIST 永井先生、高知大 菅沼先生、宇都宮大 吉澤先生)

さいごに
 本イベントは、大学院リーグの代表であるJAIST 副学長の永井由佳里先生のご発案により、プレゼンをバトル形式で実施した、日本における本当の意味での「プレゼンバトル」のモデルケースとして初めての試みでした。また、大学院リーグということで、「リーグ戦」にこだわったというのも特徴の一つです。
 初開催であったため、多くの不手際もありましたが、今回は実施面での課題を抽出することも目的としておりましたので、その点で大きな収穫があったと考えております。今後は、大学院リーグにおいて継続的に実施され、日本全国に拡大していくことを期待しております。

 最後になりますが、今回ご協力いただきましたタムラデザインの田村 隆様は、「プレゼン大学」の主宰者であり、本企画の立ち上げ段階から多大なるご支援をいただきました。この場をお借りして心より御礼申し上げます。

(文責)高知大 宮田 剛


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